2017/07/20

17.07.20

6月まるまるブログ更新をさぼりました。

カーズ3を三回見てきました。
1の正当な続編という感じで、初見は最初から最後までボロボロ泣きっぱなしでした。ライトニング・マックィーンという一台の稀有な才能を持つレーサーの物語を描ききった最高傑作だと思います。
以下若干のネタバレ要素ありです。




ラストレースについて賛否両論あるみたいですが個人的にはあれが最適解なんじゃないかなあと納得しています。初代の序盤、マックィーンは速さと勝利のみにこだわっていて、ラジエーター・スプリングスに迷い込み、ドック・ハドソンと出会い、勝つこと以外の大事なことを知り、以降ずっとドック・ハドソンの魂とともにサーキットを走り続けていました。

今作で次世代レーサーが次から次へと現れ、まだまだ現役レーサーとしてあるために初代のように速さと勝利を追求しなくてはならなくなりました。しかし、その過程で浮かんでくる「今この瞬間自分が真に成さなければならないことはなにか」という問いに対して、ラストレースでマックィーンが提示した答えは、まさに初代、原点への回帰でした。

初代の王座決定戦でも3でも、マックィーンは自分のために走り続けることもできたはずです。でもそれをしなかったのはドック・ハドソンとの出会いがあったからです。彼を喪ってなお、マックィーンは偉大な師への深い敬慕の念を抱いているということがひしひしと感じられて、エンドロールが終わるまでずっと泣き通しでした。

カーズ3のキャッチコピーは「夢の続きか、新たな人生か?」ということですが、かつてドック・ハドソンの新しい夢がライトニング・マックィーンになったように、マックィーンの夢は形を変えて、まだまだ終わらないのだと思います。
初代カーズ、ライトニング・マックィーン、ドック・ハドソンへの愛情がつまった作品でした。BD早く欲しい。

(ラストレース、シーズン開幕戦の舞台となったフロリダインターナショナルスピードウェイですが、今までのオーソドックスなタイプのサーキットとは全然違い、次世代レーサーたちの象徴とも言えるデザインで、もう時代は彼らのものだよ、という意図が込められているんだろうなあと思ったりなんだりしました)